合皮のソファを使っている、または購入予定という人は、ソファの寿命が気になるのではないでしょうか。
ソファのへたりと言えば座面のクッションが多いですが、合皮に関しては素材自体の耐久性に疑問を感じている人も多いかもしれません。
せっかく買っても2~3年でボロボロになるのはちょっと…と考える人も多いはず。
そこでここでは、合皮のソファと上手に付き合っていく方法を考えてみようと思います。
合皮の種類は大きく分けてPVCとPUの2つ
まず寿命を考えるなら素材の特徴をよく知ることが大事。
一口に「合皮」と言っても、実はみんながみんな同じではないんですね。
合皮はいわゆる人工的な革素材ですが、一般的には2種類の合皮が多く使われています。
1.PVCレザー
PVCレザーは「Polyvinyl chloride」の略で、塩化ビニールレザーです。
合皮と言えば多くはPVCレザーの場合が多く一般的な素材と言えます。
見た目には本革と区別がつかないほど。
その道のプロが見ても一見しただけでは分からないほど、近年の技術力は向上しています。
人工物なので技術力が大きく影響し、日本のような物づくりの上手な人種の得意分野とも言えますよね。
PVCレザーのメリット・デメリット
最大の利点は高級感のある雰囲気が安価に手に入る点。
大きくコストダウンすることができるので、販売価格もグッと抑えることができます。
本革は素材の良さがある分、高価で手が出ないという家庭も簡単に手が届きます。
また、人工物なのでカラーリングも豊富で、黒やブラウン・キャメル色・ホワイト・レッド…など、様々な色があります。
ファブリックのようなオシャレさを演出することも可能で、幅広い年代の人が使いやすいと言えますよね。
デメリットは通気性の悪さ。
湿度の高い日などは座るとベタつきが気になる人も多いはず。
耐久性もあまりなく経年劣化が目立ち、表面も約60度で溶けるので熱いお茶などの扱いには要注意です。
紫外線にも弱いので配置を工夫することも重要。
カーテンを紫外線カットのものにするのは賢い方法と言えます。
滑りやすいのも欠点と言えるでしょうか。
2.PUレザー
もう一つ多いのがPUレザーで「Polyurethane」の略です。
ポリウレタンレザーというよりは、ソフトレザーと呼ばれるほうが多いですね。
PVCレザーと比べると若干価格が高い特徴があります。
通気性が良くなるので貼りつく感じが減り、肌触りが良く座った時の満足感は高いと言えます。
質感もPVCレザーよりいいのですが、お手入れのしやすさや耐久性はPVCレザーのほうが上。
一長一短なので最終的には好みで決めていいと思います。
質感ならPUレザー、お手入れのしやすさならPVCレザーといった感じです。
メリット | デメリット | |
PVCレザー | 安くておしゃれ | 通気性が悪い |
PUレザー | 質感がよく通気性が改善 | PVCより手入れしにくい |
ソファの生地選びに関しては、本革・ファブリックも含め、別記事にありますので合わせて参考にしてください。
長持ちさせる3つのコツ
どちらの合皮にしろ、毎日のように全体重をかけるソファは痛むのも早いと言えます。
合皮のバッグやかばんを考えても、そんなに長くいい状態をキープするのは難しいですよね。
それが全体重を毎日のようにかけ続ければ、傷むのも当然と言えます。
本革は経年変化を楽しむことができますが、合皮の場合は経年劣化になってしまいます。
なので長く使うためには少しの工夫が必要。
ポイントは次の3点です。
- カバーを上手に使う
- シートクッションを敷く
- 直射日光に当てない
1.カバーを上手に使う
始めは普通に使い、傷んできたら布製のカバーをかけてファブリックソファのように使えば、一つのソファで二種類楽しめます。
革がボロボロになった大塚さんのソファーにニトリのカバーをしたら新品みたいに復活〜!
ボロボロになったソファにカバーをかけただけで、まるで新品のソファのように。
合皮ソファとしての魅力は見えなくなってしまいますが、ボロボロの革を隠すことができるので長く愛用できますよね。
始めから劣化を恐れるあまり全部布カバーで覆ってしまうと、合皮を選択した意味が分からなくなってしまうので要注意です。
またまたIKEAで買った物。ひざ掛け。我が家はソファにひいてます。これから寒くなると革の冷たさが際立ってくるので。
暑いのでソファーカバーを変えました。
これだけでも違う!
上は革素材の「ヒンヤリ対策」、下は「ベタつき対策」が目的のようですが、同時に素材を傷めない対策にもなっていますよね。
耐久性に優れた合皮が開発されてきているとしても、そもそも合皮の利点は安価に革の良さを手に入れることができる点。
耐久性に優れた合皮は思いのほか高価になり、合皮としての存在価値が微妙だと感じます。
これが合皮ソファの魅力とも言えますよね。
2.シートクッションを敷く
シートクッションなら、座り心地をよくすることもできるので、保護と合わせて一石二鳥。
合皮ソファとしてのデザイン性を保ちつつ、劣化を抑えることができますよね。
全体重がかかる座面は最初に痛んでくる部分なので、素材感を活かしつつ座面を保護することができます。
3.直射日光に当てない
合皮は直射日光に弱いので、窓際に配置するときは要注意。
紫外線をカットするカーテンなどの工夫も重要になります。
できれば直射日光がモロに当たらないような配置がベスト。
多少は仕方ありませんが、お部屋の位置や窓の向きなどを考慮し、日の当たりやすい窓の近くに置かないようなレイアウトを心掛けることが大事です。
直射日光が当たる場所では、長くくつろぎにくいとも言えますよね。
まとめ
「合皮はすぐボロボロになる」というのが定説ですが、発想を変えると、実は当たり前のことと言えます。
本革と比べ、耐久性を犠牲にしながら革の良さを味わえるのが合皮素材。
そこに耐久性の良さまで求めると価格は上がってしまいますし、高価な合皮にするくらいなら本革にしたほうがいいですよね。
商品としての「当たり外れ」はもしかしたらあるかもしれませんが、はじめから価格に還元されているのが合皮ソファという発想のほうがおすすめ。
そして、そういう前提で長く付き合っていくことを考えるほうが現実的ではないでしょうか。
実例を見ると好みのおしゃれなソファーカバーのイメージが湧くと思います。
↓参考にしてください。
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