【ポケットコイルとボンネルコイル】違いを4つの側面から比較してみた

【ポケットコイルとボンネルコイル】違いを4つの側面から比較してみた インテリア情報・豆知識
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「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」ってどう違うの…?

という疑問はありませんか?
なんだか似ていて、どっちにすればいいのかよく分からないですよね。

そこでここでは、「ボンネルコイル」と「ポケットコイル」の違いを比較してみようと思います。

【ボンネルとポケットの比較 早見表】

ボンネルコイルポケットコイル
構造ボンネルコイルの構造ポケットコイルの構造
寝心地ボンネルコイルの寝心地
面で体重を支える感じ
硬め
ポケットコイルの寝心地
点の集合で体重を支える
柔らかめ
一般的なシングルの価格帯シングル:1~3万円くらいシングル:2~4万円くらい
横揺れ・振動しやすいしにくい
通気性
耐久性
体圧分散
合う人腰痛のある人
寝返りしやすいのが好きな人
体格のいい男性
汗かきの人
ふんわり包み込まれる感じが好きな人
柔らかめが好きな人
体重の軽い人
女性
合わない人ふんわり感が好きな人
寝た時にお尻と腰の段差が大きい人
ブランド志向の人
ダブルベッドの人
お尻が沈むのが嫌な人
安く揃えたい人
体重の重い人
耐久性が最重要の人

【ボンネルコイルとポケットコイルの構造】

ボンネルコイルとポケットコイルは構造が違います。
それぞれ一長一短ありますが、価格はポケットコイルのほうが1万円ほど高いのが相場です。

・ボンネルコイルの構造

ボンネルコイルの構造

ボンネルコイルは、縦方向に伸縮するスプリングが横方向にそれぞれ連結されています。
寝心地は体重を「面」で支える感覚になります。

連結されている分だけ耐久性も高く、長く使うことができます。

フランスベッドの連続スプリング

大手メーカーでボンネル系の代表は、フランスベッドです。
もちろん安価なボンネルマットレスと比べると、寝心地・耐久性に大きな差があるのは当然ですね。

フランスベッドでは、構造はボンネルに似ていますが、非常に高密度なのと計算されたスプリングの形状により、寝心地はハイレベルと言えます。
ボンネルに近い構造のため、全体的には硬めの寝心地になります。

ボンネルコイルは本来横方向に連結されているため、横揺れがしやすい構造なのですが、フランスベッドの高密度連続スプリングは全くと言っていいほど横揺れがありません

参考動画:高密度連続スプリングマットレス/フランスベッド

動画を見れば一目瞭然ですが、単なるボンネルコイルマットレスとの大きな差をうかがわせてくれますね。

・ポケットコイルの構造

ポケットコイルの構造

ポケットコイルは、縦に伸縮するスプリングをそれぞれ袋で包み、独立性が保たれるように作られています。
ボンネルとは反対に、面ではなく「点」で体重を支えてくれます

それぞれのスプリングにかかる負担がかたよる傾向にあるので耐久性はボンネルコイルより劣りますが、体の形状に沿った沈み方をしてくれるため、体への負担が少なくなります。

交互配列と並行配列

ポケットコイルをどのように配列するかによって、寝心地の特性などが変わってきます。

並行配列

ポケットコイルの並行配列

並行配列にするとそれぞれの独立性が保たれるので、スプリングが本来の役割を果たしやすくなります
隙間が増えるので通気性の面でもメリット。

一つ一つのコイルへの負担が大きくなるので、耐久性が弱点になります。
全体的に柔らかめの寝心地が特徴です。

交互配列

ポケットコイルの交互配列

交互配列にするとスプリングの数を増やすことができるため、よりきめ細かい体圧分散が可能です。
体を支えるコイルが増えるので耐久性が上がり、柔らかいけどしっかり感があるという寝心地になります。

反面、隙間がなくなるので通気性が悪く、コイルの独立性もやや低下。
その割に価格は上がってしまうため、どちらが優れているということは言えません。

【ボンネルコイルとポケットコイルの寝心地】

次は寝心地を比較してみようと思います。
「寝心地がいい」というのは個人の感覚の問題なので、どっちの方が寝心地がいいということは言えません。

特徴を理解して自分に合うものが「寝心地がいいマットレス」と言えます。

・ボンネルコイルの寝心地

ボンネルコイルの寝心地

ボンネルコイルは比較的男性に好まれる傾向にあります。
連結されているので全体的には硬めに感じ
特に腰痛を持った人に好まれます。

腰からお尻にかけて沈み込む感じが少なく、面で支えるので寝返りもしやすいです。
床に布団を敷いて寝ているような感じですね。

構造的には腰に負担がかかりやすいのですが、寝返りのしやすさと適度な硬さが逆に腰痛を持っている人には楽に感じます。

・ポケットコイルの寝心地

ポケットコイルの寝心地

ポケットコイルは独立したスプリングが体を「点」で支えてくれます。
荷重が最もかかるお尻や肩の部分はそれだけ沈み、逆に腰や足などの荷重の少ない部分はあまり沈みません。
立っている状態に近く、体への負担が少ないのが特徴です。

ただ、スプリングが独立しているので柔らかく感じ、部分的に沈むので寝返りがしにくく感じるかもしれません。
ふんわりした寝床が好きな人に特におすすめです。

詰め物とベッドパッドで大きく変わる

マットレス内部とパッド類の関係図

ボンネルコイルにしろポケットコイルにしろ、これらは体重を支える土台となる部分。
それぞれ特徴はあるものの、スプリングと体の間にくる「詰め物」と「ベッドパッド」によっても寝心地は大きく変わります

詰め物はマットレス内部

コイルの外側(肌に近いほう)にあるクッション性のある部分を、一般的に詰め物と呼びます。
これによりコイルへの当たりを柔らかくし、クッション性良く寝ることができるわけですね。

羊毛を入れて暖かく寝ることができたり、ニオイに強い素材を入れたり、そのマットレスの特徴が表れる部分です。

ベッドパッドはマットレスの外側

マットレスは簡単に干したり洗ったりできないので、直接肌が付かないようベッドパッドをします。
汗を吸収し、マットレスが湿気ってしまうのを防いでくれますね。

寒い時期は肌触りも大事なので、シーツの外側(肌が触れる部分)にベッドパッドを付けることで、一石二鳥の働きをしてくれます。
ちなみに

ベッドパッド ≒ 敷きパッド

と考えて問題はありません。
肌に触れるものが敷きパッド、ボックスシーツの内側に敷くのがベッドパッドという解釈が多いかもしれませんが、あくまでも言い方の問題。
大事なのは

  • 表面側に敷くものは、肌触りなど寝心地に直接影響する
  • 内側に敷くものは、主に汗を吸収してマットレスをキレイに保つため

ということ。

詰め物はマットレスの内部であり、完全にマットレスの一部。
コイルの特性に加え、詰め物・ベッドパッド類・シーツなどによって寝心地が決まるという感じですね。

【ボンネルコイルとポケットコイルの価格】

同じサイズのマットレスだとしても、例えばボンネルコイルはバネの数が200本ぐらいなのに対し、ポケットコイルは500本を超えていたりします。
またポケットコイルは一つずつ袋(ポケット)にバネが入っているので、作るのに手間がかかります。

一つのポケットコイル
↑ポケットコイル

そういう点からポケットコイルのほうが約1万円高いのが相場
単純に

価格が高い = 寝心地いい

という図式はマットレスにはありません。
あくまでも作りがいいだけですね。

とは言え、同じポケットコイルなのに価格差が大きいことも多く、「何で?」て思いますよね。
その辺に関しては別記事にまとめてあるので、そちらを参考にしてください。

【ボンネルコイルとポケットコイルの向き不向き】

ボンネルコイルは硬く感じるので腰痛持ちにオススメです。
柔らかくて包み込まれる感覚が好きなら断然ポケットコイルがオススメ。

小さな子供の場合は、基本は硬めがおすすめですが、極端に気にする必要はないように感じます。
体も柔らかく、ヘタすればマットレスでトランポリンのように遊ぶことも十分考えられますよね。
それじゃ耐久性もヘッタクレもありません。
柔らかすぎるのだけは避けたほうがおすすめです。

子供向けのマットレスについては、こちらを参考にしてください。

・ボンネルコイルが向いてる人

硬めが好きな人はボンネルコイル、もしくはフランスベッドの高密度連続スプリング。
床に布団を敷いて寝る感覚に近く、寝返りもしやすく安定感も抜群です。

朝起きたら腰が痛いという人は、マットレスが沈み込んでいるのが原因かもしれません。
体圧分散の苦手なボンネルコイルですが、フランスベッドは別格。

ボンネル・ポケット・ゼルトスプリングの比較表

同じボンネル系でも

  • 単に硬めの寝床が好きならボンネルコイル
  • 腰があまり丈夫じゃないなら高密度連続スプリング

と分けるのがおすすめ。
もちろんフランスベッドは一流ブランドなので価格は上がってしまいますが、耐久性が高いのもフランスベッドの大きな特徴なので、長く使えば使うほど元が取れますよ。

フランスベッドの高密度連続スプリング

また、通気性はボンネルコイルのほうが圧倒的にいいので、ベッドフレームを使わないでマットレスを直置きにする人も、ボンネルがおすすめです。
※そもそも直置きはおすすめしませんが…

・ポケットコイルが向いてる人

夫婦でダブルベッドで寝るという人は、横揺れの少ないポケットコイルがおすすめ。
ボンネルコイルだと相手の寝返りの振動や揺れがダイレクトに伝わってしまうため、熟睡しにくくなります。
寝返るほうも気を使ってしまい、お互いに睡眠が窮屈になってしまいます。

寝心地面では柔らかめが好きな人はポケットコイルが向いています。
柔らかめボンネルと硬めポケットでも、体感的にはポケットのほうが柔らかく感じるはず。
一般的には、並行配列のほうが柔らかく、交互配列のほうが硬めになります。

また、体重が軽い人は柔らかめにしないとポケットコイルのクッション性が活きてこないので、並行配列の柔らかめにしよう。
逆に重い人は硬めにしないと、沈みすぎになってしまう可能性も。
交互配列のポケットコイルを選ぶか、ボンネル系だと沈まないので体格のいい人と相性が良くなります。

体型面を考えると、女性は男性よりポケットコイルが向いています。

女性は男性よりポケットコイルが向いています

女性は男性に比べ「肩~ウエスト~お尻」のラインがハッキリしていますよね。
面で支えるボンネルコイルだとデメリットが出やすくなるので、部位によって適切に沈むポケットコイルが合っていると言えます。

2層構造ポケットコイル

2層構造ポケットコイル

ポケットコイルには、上下が二層に分かれているタイプがあります。
ダブルクッションと呼ばれ、よりきめ細やかな体重分散ができる上質なマットレスです。

片面仕様(表側が明確に決まっていて、裏返して使えない)なので耐久性が下がったり、価格が上がったり、重くなるなどのデメリットもあるため、総合的に考えよう。

ニトリの2層式ポケットコイルマットレス

具体的には、次の点には要注意です。

  • パイプベッド:耐荷重低めだと、軽めのマットレスのほうが使いやすい
  • ロフトベッド:厚みがあると、サイドフレームを超えて転落しやすくなってしまう
  • 収納ベッド:床板面の高さがあるため、厚いマットだと寝床が高すぎる

体格や体重との兼ね合いもあるので、バランスを考えて決めよう。

まとめ

ボンネルコイルとポケットコイルは一長一短。
価格に差があるため、ポケットコイルのほうが寝心地がいいと思っている人も少なくないと思います。

実際ポケットコイルのほうが人気がありますが、必ずしもボンネルコイルが良くないわけではありません。
個人的には

  • 硬めが好きな人や今まで床に布団を敷いて寝ていた人は「ボンネルコイル」
  • 柔らかくてふんわりした寝心地が好きな人は「ポケットコイル」

と、シンプルに大きな好みで分けるのがおすすめ。

そして、価格は上がってしまいますが、ボンネルにはフランスベッドの高密度連続スプリング、ポケットには2層タイプという、より上質な寝心地になる選択肢がしっかりあります。

寝心地 + 耐久性・価格・通気性

なども合わせて、総合的に決めるようにしよう。

上質さを重視するなら人気メーカーから選ぶのもおすすめ。
こちらを参考にしてください。

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