何色のカーテンだと合うかな…
という悩みはないでしょうか?
柄・色ともにかなりの種類があり、しかもインテリアを大きく左右する大事なアイテムだけに、いっそう悩んでしまいますよね。
実はカーテン選びって、インテリアコーディネーターもけっこう頭を悩ませるとても難しいものだったりします。
そこで、50枚以上の写真・画像を使って色の選び方を紹介。
あなたのお部屋にピッタリな色がきっと見つかりますよ。
- カーテンの色選びのポイント
- 部屋ごとに合う色味
- 部屋を広く見せる色の選び方
- 色が持つ雰囲気や印象
カーテンの色選び【3つの基本】
カーテンの色選びでは
- 割合
- 組み合わせ
- 視覚効果
の3つを意識しよう
1.インテリアの黄金律「70:25:5」を意識しよう
お部屋の色合いをセンス良くまとめるには
のバランスが基本。
- 70(ベースカラー):ベースになる色。壁や天井・床など
- 25(メインカラー):インテリアのメインの色味。家具や建具など
- 5:(アクセントカラー):ワンポイントのアクセントを付ける色。クッションや飾り物など
ベースカラーは簡単に変えられないので、ホワイト系や淡い色など、誰もが心地よく感じる色や飽きにくい色が最適です。
メインカラーは主に家具が担当し、季節やテイストで個性を出すことができます。
アクセントカラーを取り入れると見栄えがグッと良くなり、おしゃれな印象に。
カーテンはこのうち「メインカラー」か「ベースカラー」にするのがおすすめです。
2.組み合わせの必勝パターン
カーテンの色選びで大事なのは、単体の色ではなく組み合わせですよね。
色はこのような円形で表すことができ、隣同士は似た色、対面は反対色になります。
さらに
- トーン
- 明るさ
の2点を合わせて考慮することで、住み心地のいい雰囲気のお部屋にすることができます。
具体的には
- 同系色でまとめる
- トーンを揃える
- 反対色を使う
のどれかを取り入れると、おしゃれにまとまります。
同系色でまとめる
最も取り入れやすいのが、似た色を合わせるというやり方。
カーテンは視覚的に面積が広いので、周囲と似た色味にすることで落ち着いた雰囲気になります。
この4色がお部屋に散らばっていても、ちぐはぐな印象にはなりませんよね。
トーンを揃える
色のトーンとは、専門的には明度や彩度による統一した世界観という感じになりますが、簡単に言うと
です。
⇒参考:トーン別の色相カラーチャート
↑ 12色をランダムに並べていますが、それにしては何となく統一感があるように見えないでしょうか?
実は同じトーンで揃えているからです。
色味が違ってもトーンが同じだと、このようにいろんな色を使うことができます。
インテリアにも応用させやすいテクニックで、アイテムを選ぶときに色ではなく「トーンが似ているか」を意識するとまとまりやすくなりますよ。
↑ パステルカラーが好きな女性は多いと思いますが、どんな色を使ってもトーンさえ同じならこんなにまとまるのです。
反対色を使う
上で紹介した色相環の反対側の色を使うのも、一つの方法。
カーテンを目立たせたい時に活躍します。
- オシャレな柄
- 高級感のあるデザイン
- 雰囲気のある素材感
このような時に、あえて反対色にすることで、ビシッと引き締まった印象のお部屋になります。
使いやすいパターンが
の時。
ダークブラウンの床にブルー系のカーテンをかけると、とてもスタイリッシュな感じになります。
濃すぎると暗くなってしまうので、白地にブルー系の柄のカーテンだとスタイリッシュにまとまります。
3.色の視覚効果を利用しよう
人間の目は意外と曖昧で、色の組み合わせによって簡単に錯覚を起こします。
それをいい方に利用しよう。
進出色と後退色
赤(暖色)と紺(寒色)、どちらが手前にあるように感じるでしょうか?
…
…
…
多くの人は赤のほうが手前にあり、紺のほうが奥にあるように見えるのではと思います。
暖色は手前にあるような錯覚になるため、お部屋が狭く感じます。
寒色は反対にお部屋が広く感じます。
膨張色と収縮色
フランスの国旗であるトリコロールカラーです。
青のほうが小さく、赤のほうが大きく見えないでしょうか。
赤(暖色)は手前にあるように見えるため、実際よりも大きく(膨張色)見えます。
カーテンでも同じことが言えます。
ちなみに無彩色の「白」「黒」は
黒:収縮色
です。
白い服は体が大きく見え、黒いストッキングは足が細く見えるのも、この錯覚によるものですね。
原色に近いビビッドな色ほど部屋が狭く感じる
寒色・暖色のほかに、明るさによっても人は錯覚を起こします。
明るいほど手前に、暗いほど奥に見えるので、お部屋を広く見せたい場合は、ややくすんだ色にしよう。
↑ どれも右側の色のほうが奥にあるように見えるはず。
同じ色味でも、明るさを抑えたほうがより広い部屋に感じます。
床・壁・天井のカラーバランス
人間は色の濃いものを「重い」と感じ、薄いものを「軽い」と感じます。
低い位置にある色よりも、高い位置にある色が濃いと、無意識に圧迫感を覚えてしまうもの。
カーテン(窓)は目線より上になることがほとんどなので、濃い色のカーテンはやや窮屈に感じる可能性があるので要注意です。
↑ 同じ広さにも関わらず、上の部屋のほうが狭く感じないでしょうか。
濃い色が窮屈感を出しています。
インテリア的には、メリハリのある上の画像のほうが見栄えはいいと思います。
が、画像のようにお部屋が広いなら問題ないものの、あまり広くない部屋なら、明るい色にして広く見せるのも一つの方法というわけですね。
壁や大きな家具に合わせる
壁と似た色にすると、カーテンを閉めた時に「壁と一体化」するので、違和感なく馴染みます。
カーテンを特に目立たせたくない時には、似た色にしよう。
また、ソファやダイニングテーブルなどの大きな家具、ベッドリネンやラグなど視覚的な面積が広いアイテムと揃えるのも、似た視覚効果になります。
それらよりも少し薄い色にすることで
高い位置に薄い色味
+
同系色
という安定感のある印象になります。
【部屋別に合う色】
ここまで、インテリアにおける色の使い方や特徴を紹介しました。
次は部屋ごとのポイントです。
「住まい」ということを考えると「快適」じゃなければいけませんよね。
お部屋にはそれぞれ目的があり、それに合う色を選ぶことが大事になります。
リビング
リビングの目的は、家族みんなが笑顔で落ち着いて過ごすこと。
また、来客もリビングに通すことが一般的です。
多くの人が違和感を感じない色
このようなカーテンにすることで、みんなが快適に過ごせるリビングになります。
誰かひとりの好みを押し通すのは避けよう。
↑ アイボリー系は誰もが違和感を感じない色
↑ グリーンはリラックスできる自然の色
↑ 爽やかなブルーは開放的な空の色
ダイニング
ダイニングの目的は、食事。
食欲が増すような色のカーテンが理想です。
また、家族が集まる場所なので、笑顔いっぱいの楽しい雰囲気も大事。
食べ物がメインということで、清潔感のある色も合います。
↑ オレンジは食欲をそそる代表的な色
↑ 黄色は笑顔いっぱいの食卓に
↑ 生成り色は清潔感と自然を感じさせる色
寝室
寝室は
気持ちよく起きられる
という2点が大事。
基本的に来客のない場所なので、好みの色を取り入れるのもいいと思います。
とは言え、赤は興奮させる色なので、落ち着いて寝ることが目的の寝室には向いていません。
寝るときは暗く色の影響は少ないので、個人的には朝、気持ちよく起きられる明るめの色がおすすめです。
↑ 落ち着きと爽やかさを併せ持つグレージュ
↑ リラックスできる薄いグリーン
↑ 暖色系もトーンを抑えれば取り入れられる
子供部屋
子供部屋は
- 寝る
- 勉強する
- 遊ぶ
と、いろんなことをする部屋なので意外と色選びは難しい。
色の心理効果を考えるより、子供の好きな色にした方が自分の部屋を好きになってくれるのでおすすめです。
家族みんなで寝る ⇒ 一人で寝る
↑
小学生くらいの子供なら、自立心をはぐくむことに一役買ってくれます。
↑
中高生はメンタルが不安定な時期なので、単純に好きな色や、淡いブルーやグリーンといった落ち着いた色が向いています。
↑ 女の子なら薄いピンクや藤色
↑ 男の子ならパキッとしたブルー系が人気
書斎
書斎は仕事をしたり本を読んだりするので、冷静になれる色がピッタリ。
青系や紺色などの寒色がまさにそれで、頭がスッキリ整理されてはかどります。
落ち着いた雰囲気にするなら、薄めのグレーもおすすめ。
興奮や誘惑といった印象の色は避けよう。
↑ 薄めのブルーなら冷静になれます
↑ グレーも落ち着いていて書斎に最適
↑ これではアドレナリンが出て仕事がはかどりませんね
和室
和室の場合は、JIS規格で定められている和名のカラーを取り入れるのがポイントです。
⇒参考:JIS慣用色・和名の147色
↑ えんじ色
↑ 栗色(くりいろ)
↑ からし色
↑ 松葉色(まつばいろ)
↑ 藍色(あいいろ)
この辺りが取り入れやすいと思います。
しっとり落ち着いた雰囲気にしたいので、薄い色よりも、透け感のない濃いめのほうが向いています。
↑ 畳のグリーンに合わせたらこんな雰囲気
↑ ブラウンでまとめたらこんな雰囲気
↑ えんじ色で渋くまとめてみる
【色別の心理作用と印象】
色にはそれぞれ心理に働きかける作用があり、インテリアにおいては居心地に影響します。
⇒参考:色とホルモンの深い関係
こちらのサイトでは、色と心理面の作用を、簡潔ながら科学的に説明してくれています。
カーテンで使われやすい色と関連させて、色の印象を紹介します。
※比較しやすいよう、同じ部屋で色味だけを変えて紹介します。
※柄に関しては別ページにまとめてあるので、そちらを参考にしてください。
黒
黒い無地のカーテンは、よっぽど理由がない限り避けたほうが無難。
閉めたときの圧迫感が高く、暗いので心も沈みがちです。
モノトーンでまとめたお部屋の場合も、白地に黒の柄にするといった感じにしよう。
プロジェクターを使う部屋や、ある程度広さのある部屋・生活感を出したくない人などに向いています。
グレー
無彩色で、印象はモダン・今風といった感じ。
心理的にはあまり影響なく、温かみのある色ではないので、どちらかというとクールな印象のお部屋になります。
他の家具やリネンアイテムの色と合わせやすく、シンプルモダンなお部屋にはピッタリ。
お部屋の中では、カーテンのような柔らかいものこそグレーが似合いますよ。
ベージュ
ベージュは、薄いブラウンや生成り(きなり)色・アイボリーなど。
カーテンでは一番と言っていいほど、どんなお部屋にも合います。
壁や床との相性、家具との相性、視覚的な印象など、全てにおいて使いやすい色です。
無難という言い方もできますが、必ずしもカーテンの色で冒険する必要もなく、リスクのない色を選ぶほうが安心ですね。
イエロー
元気の出る黄色は、元気はつらつな毎日を送りたい人に最適。
落ち着いた雰囲気とはちょっと離れてしまいますが、自然と笑顔になってしまいそうな明るさがあります。
ビタミンカラーなので、オレンジと同様に食卓周りにも向いています。
目にまぶしい黄色ではなく、ややクリームがかった黄色が、カーテンには合っていますね。
オレンジ
オレンジ系の色は、食欲増進や健康促進の色。
衣食住の「食」に関連するメリットがあるため、ダイニングにピッタリです。
また、アルコールを拒否する効果も期待できるようで、お酒の飲みすぎが気になる家庭にもいいかもですね。
レッド
アドレナリンを分泌させ興奮する色なので、お部屋に使う時は要注意。
華やかさがある反面、色のトーンと使う面積に気を付けなければいけなく、カーテンとしては難しい色です。
柄のポイントで使うとか、小窓のタブカーテンなど、ポイントで使うのがコツです。
明るさを抑えたワンレッド系や、トーンを抑えた赤ならカーテンとしても使えます。
前者はモダンなインテリアに、後者は可愛い子供部屋に向いています。
ピンク
ピンクは女性ホルモンの分泌を促進するとされ、女性の部屋に向いている色。
若々しく穏やかな生活を送りたい女性におすすめです。
ピンクと言ってもいくつか色味があり、薄いパステル系のピンクや赤・オレンジに近いコーラルピンク、やや青みがかったピンクやベージュよりのピンクなども。
明るさを抑えれば、大人可愛いお部屋になりますよ。
パープル
カーテンに関しては、きつい紫は避けたほうが無難。
赤と同様、落ち着かず危険な印象というデメリットが強く出てしまいます。
柄のワンポイントに使うか、薄い藤色にしよう。
薄い色味なら、赤寄りでも青寄りでもインテリアに使いやすく、おしゃれ感がグッとアップしますよ。
グリーン
緑は自然を連想させる代表的な色。
リラックスできる空間に仕上げることができ、ストレスフリーな暮らしを心理的にサポートしてくれます。
薄いグリーンや黄緑系は「若い芽」「新芽」を象徴し、成長を後押ししてくれる色。
子供部屋にも最適です。
濃い緑や青緑は逆に、どんより沈んだ印象になりやすいので注意が必要です。
ブルー
青は寒々しいイメージを持つ人もいると思いますが、心理的には「安心感」「集中力」といった面をサポートしてくれます。
色がキツイと寒そうな印象になってしまうので、トーンには要注意。
爽やかな水色・スカイブルーは清潔感や開放感もあり、子供の勉強部屋にも向いています。
また、寒色はお部屋を広く感じさせてくれる色。
狭い部屋にもおすすめの色です。
ブラウン
茶色系はインテリアに馴染みやすい色ですが、カーテンに関しては、濃いと圧迫感が強くなってしまいます。
シックで大人っぽい印象にしてくれるものの、やや広めのリビングじゃないとデメリットが目立ってしまうので気を付けよう。
また、木製家具の多くがブラウン系なので、カーテンをブラウンにするとあか抜けない「茶色い部屋」になってしまう可能性も。
カーテンでは、案外そこまで無難な色ではないと言えます。
まとめ
カーテンの色で部屋の雰囲気は大きく変わります。
でも
というわけではないので、気楽に楽しみながら決めていくのがいいのではないでしょうか。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。