と、疑問に感じてはいないでしょうか。
シンプルな形状でスペースを有効に使うことができ、一見いいことばかりに感じます。
でもどんなベッドでもメリット・デメリットは必ずあるもの。
それを知って購入するのと知らずに購入するのとでは、後々の満足度に大きな差が出てしまいますよね。
そこでここでは、脚付きマットレスのメリット・デメリットをまとめてみようと思います。
個人的にはデメリットを気にする人のほうが多いと思うので
という順に紹介しますね。
脚付きマットレス 9つのデメリット
まずは悪い部分を見ていこう。
どんな物にもデメリットはありますね。
- マットレスの交換ができない
- マットレスのメンテナンスがしにくい
- 小物を置く場所がない
- 寿命が短くなりがち
- 搬入しにくい可能性がある
- 高級感がない
- 脚を外すとシーツがかけにくい
- 壁に付けれないと頭部が落ち着かない
- ヘッドがないので壁が汚れやすい
1.マットレスの交換ができない
通常のベッドのように、マットレスだけを交換することはできません。
マットレスが時間とともにヘタってくるのは仕方ないとして、マットレスだけを変えることができないというデメリットがあります。
また、何かをこぼして汚れてしまったなどの場合も、交換は基本的に丸ごとということになります。
ただ、そうした弱点を補うため、マットレスと台の部分が分かれているタイプも、実はあります。
もはや「脚付きマットレス」と呼んでいいのか微妙ではありますが、このようなタイプだとマットレスのみの交換が可能。
従来のデメリットを補う、新しい形の脚付きマットレスと呼べそうですね。
マットレスに自由度が増し、メンテナンス性や寿命にも良い影響があるのでおすすめですよ。
2.マットレスのメンテナンスがしにくい
脚付きマットレスは
- マットレスを立てかけて太陽の光にあてる
- 壁に立てかけて風を通す
といったことが苦手。
フレームとマットレスが独立しているものよりもメンテナンス性に劣り、ダニやカビの発生など、通常のベッドのマットレスよりもメンテナンスがしにくい傾向にあります。
立てかけること自体はもちろんできますが、脚がボキッとなってしまわないよう、起こすときは二人でやるようにするのがおすすめです。
こちらも上で紹介した脚付きマットレスで解決できますね。
3.小物を置く場所がない
脚付きマットレスは棚がないので、メガネ・本・携帯・スマホ・時計…のような小物を近くに置くことができません。
小物を置くための後付けヘッドボードを付けると「コンパクト」というメリットが台無しになるので要注意。
狭い部屋の場合は、テーブルを寄せるなどすれば大きな問題にはなりません。
また、あえてデスクの横にベッドを配置することで、ヘッドボード代わりにするというアイデアもありますよ。
4.寿命が短くなりがち
一般的な脚付きマットレスだと、使う面がいつも同じなので、へたりも早まってしまいます。
理想は3か月位ごとに、頭と足・表と裏を変える、いわゆる「ローテーション」をすること。
それにより荷重のかかる部分が分散されるので、結果的に長く使うことができます。
でも脚付きマットレスでは基本的にローテーションができないため、どうしてもいつも寝る部分がへたりやすくなってしまいます。
ちなみに、これも上で紹介したタイプだと解決することができます。
5.搬入しにくい可能性がある
組み立て式のベッドの場合、組み立てる手間はあるものの、梱包サイズを小さくできるメリットがありますよね。
脚付きマットレスは組み立てがない分、マットレスの大きさがモロに梱包サイズに。
脚はほとんどが取り外しできるタイプなので心配いりませんが、搬入のしにくい住まいの場合は、分割マットレスタイプを選ぶのがおすすめです。
分割されていれば、どんなに搬入しにくい住まいでも搬入できるはず。
特に一人暮らし向け賃貸物件などには重宝しますね。
もしくは、マットレスが圧縮されて小さく梱包されているタイプもおすすめ。
開封したら本来のサイズに戻るというもので、搬入の制限をまるでないものにするので、こちらも狭い搬入経路に向いています。
6.高級感がない
脚付きマットレスは、多くのモデルで「カジュアル感」の強いデザインになっていますよね。
モダンで高級感のあるタイプはあまりなく、ラグジュアリーなインテリアには合わせにくいかもしれません。
マットレス部分はシーツでテイストを揃えることができますが、脚はほとんどが「木製」です。
スチール脚のタイプなどがあれば、モダンな雰囲気にも合わせやすそうですが、今のところ見たことがありません。
7.脚を外すとシーツがかけにくい
脚付きマットレスは、裏技的に脚を外して目いっぱい低くして使うことが可能です。
が、その状態だとシーツをかけたり敷きパッドを付けたりするのがなかなか大変。
脚を外して使うのは本来の使い方とは違うので、その辺は仕方ないといったところでしょうか。
脚を外した場合は、カビにも注意が必要です。
8.壁に付けないと頭部が落ち着かない
配置の自由度が高いものの、壁に付けることができないと、ヘッドボードがないので頭の付近がスカスカして寝にくい可能性も。
個人の感じ方次第ですけどね。
逆に開放的で寝やすいという人もいるかもしれません。
ぼくは頭に何かあった方が落ち着くタイプなので、デメリットに含めた次第です。
9.ヘッドがないので壁が汚れやすい
特に新築の家や小さな子供に使う場合に気になるのが、壁の汚れ。
寝具やマットレスがこすれたり、子供の場合は寝返りして壁にドンとぶつかったり、ヘッドボードがないと何かと壁と接触します。
特に気になるような汚れにはなりにくいと思いますが、壁紙とこすれやすいので、気になる人もいるかもしれませんね。
脚付きマットレス 11のメリット
次は脚付きマットレスのメリットを考えてみます。
- コンパクト
- シンプルなデザイン
- 移動しやすい
- 比較的安い
- 取り扱いが楽
- フレームのきしみがない
- 長く付き合える
- 組み立てが簡単
- 脚で高さ調節ができる
- 配置の自由度が高い
- ぶつけても痛くない
1.コンパクト
脚付きマットレスの利点はそのシンプルさにあります。
床に布団を敷いて寝るのをそのまま20~30cm持ち上げた感じで、ベッドと布団寝のいいとこ取りができますよね。
ヘッドボードがないのでコンパクトになり、狭いスペースでもスッと置くことができます。
ワンルームや子供部屋など、物が溢れやすい部屋にはとっても重宝する形状ですね。
2.シンプルなデザイン
脚付きマットレスにはヘッドボードがなく、ベッドフレームもなく、一般的にイメージする「ベッド」の部分がありません。
大きな家具にもかかわらず「存在感」が少なくなり、主張しすぎることがなくなりますよね。
どんなお部屋にも馴染み、テイストを大きく左右することもなく、いい意味で個性のないベッドと言えます。
3.移動しやすい
脚付きマットレスは、基本「マットレスのみ」という感じ。
模様替えや掃除のための移動がスムーズで、女性でも扱いやすいベッドです。
分割式ならなおさら動かしやすく、ソファ代わりとして使うこともできますね。
4.比較的安い
脚付きマットレスは、フレームがないので比較的安く買うことができます。
マットレスと脚だけなので部材が少なく、販売価格を抑えることができるんですね。
- サイズやグレードをワンランク上げる
- ほかの家具に予算を回す
といったことも可能になりそうですね。
5.取り扱いが楽
フレームがないので取り回しがとっても楽なのも大きな特徴。
一般的なベッドに比べて軽量で、簡単に動かすこともできます。
シーツや敷きパッドの付け外しも簡単です。
6.フレームのきしみがない
フレームはネジなどで固定するため、時間の経過とともにきしみ音が出てくる可能性がありますよね。
それはいたって普通なことですが、脚付きマットレスにはフレームがないので、きしみ音が出る可能性を減らすことができます。
きしみ音は、性格によっては気になって眠りが浅くなってしまうほど。
可能性が減るだけでも意外と大きなメリットだったりします。
7.長く付き合える
シンプルなデザインは飽きにくいもの。
住まいが変わっても長く付き合える良き相棒になってくれますね。
フレームがないのでカバーを変えるだけで全く違う雰囲気になってくれますし、リネン類のデザインだけで雰囲気を作れるのも利点です。
前述の通り、コイルはへたりやすいデメリットがあります。
8.組み立てが簡単
簡単というより組み立てがありません、脚付きマットレスは。
脚を取り付けるのを組み立てと呼ぶかどうか、という感じですね。
多くのベッドは組み立て式なので、特に女性にとっては大きなアドバンテージになりそうですね。
ただし重さはあるので、二人、もしくは男手があると心強いですよ。
9.脚で高さ調節ができる
ペットに合わせたり、子供と添い寝したり、ベッドの高さを調整したいことって意外とありますよね。
細かくは無理だとしても、脚付きマットレスなら高さを調整することも可能。
脚を外せば低くなりますし、別売りで長さの違う脚に変えることができるタイプも多いですよね。
逆に高くして収納ケースを下に入れたいということもよくあること。
商品によって変わると思いますが、脚の種類があれば手軽に高さ調節できます。
10.配置の自由度が高い
頭と足がどちらでもいいので、配置しやすいメリットがあります。
特に狭い部屋や一人暮らしなどではメリットになりやすく、また、模様替えの時も、向きを反対に…なんてことが不要になりますね。
その日の気分によって頭と足の向きを変えてみる、なんてことも可能です。
11.ぶつけても痛くない
木のフレームに足をぶつけると、非常に痛いですよね。
特に角のあるフレームに、なぜが小指がぶつかりやすいものです。
脚付きマットレスの場合は、脚の部分は要注意ですが、マットレスの部分はぶつけても痛くないので、どうしても室内の動線が狭くなってしまうという時にも使いやすそうです。
脚付きマットレスのカビ対策
脚付きマットレスに限らず、ベッド周りは湿気が多いもの。
デメリットとして「マットレスのメンテナンスがしにくい」ことをあげましたが、ここではカビに着目してみようと思います。
脚付きマットレスはカビやすい?
答えは「ノー」です。
湿気に強いとも一概には言えませんが、少なくともカビやすいタイプのベッドではありません。
脚付きでマットレス下に空間があるので、湿気が逃げて分散しやすいですよね。
また、マットレスがフレームで囲われていることもなく、前後左右上下、全ての方向から湿気が逃げていくことができます。
ベッドの形状自体では、カビは生えにくい構造と言えそうです。
問題はメンテナンス性が悪いこと
とは言え、メンテナンスをしなければどんなベッドでもカビが生えてくる可能性はあります。
- 湿気の多い住まい・地域
- 風の通りにくい間取り・配置
- 湿気の多い鉄筋コンクリート造
- 汗っかきな体質
- 梅雨時期
あげればきりがないほど、カビは様々な条件で生えやすくも生えにくくもなります。
ベッド自体はカビに強くても、メンテナンスがしにくい点がやはり気になるところですね。
逆に言うと、もともとカビに弱い構造じゃないのだから、少しでもメンテナンス性を良くしてあげることで、カビの心配は大幅に軽減できるというわけです。
ベッドパッドとボックスシーツを必ず使う
マットレス自体のメンテナンスがしにくいので、いかにマットレスに湿気がいかないようにするかがポイントです。
そのためにはベッドパッドとボックスシーツが必須。
寝汗はベッドパッドとシーツで吸収し、こまめに洗濯して清潔にすることで、マットレスに湿気がこもるのを防いでくれます。
敷布団は使わない
脚付きマットレスを、布団を敷く「台」にしないこと。
マットレス内部ではなく、マットレス表面に湿気がこもりやすくなります。
敷布団は通気性も悪いため、毎日あげていたとしても表面に黒いポツポツができる可能性を高めてしまいます。
定期的に風を通す
湿気を分散させるには、やはり風通しが重要。
理想は風通しのいいところに立てかけることですが、最低限、窓を開けて風を通すだけでも大きな差になります。
梅雨時期などで外がジメジメしているときは、サーキュレーターや扇風機の風を当てるだけでも違いますよ。
収納はほどほどに
ベッド下に空間があると「もったいない」気持ちが働き、つい収納ケースを置いてしまいがち。
それはそれで別のメリットがあるものの、通気性を悪くすることも忘れてはいけません。
多少ならまだしも、あまりギュウギュウ入れてしまうのはカビの原因に。
ベッド下は、湿気を逃がすためにしっかり有効活用している「空間」という意識を持つことが重要ではないでしょうか。
加湿器に要注意
特に冬ですね、加湿器は。
カゼやインフルエンザ対策・お肌の乾燥対策として、加湿器を使う人も多いと思います。
が、実はベッド周りのカビって「冬」が多いんです。
寒いので窓を開けず、通気性が悪い状態で加湿器を使う。
これではカビが生えて当然です。
湿度を見ながら「無駄に加湿しない」ようにし、冬でも天気のいい日はあえて窓を開けて空気の入れ替えをし、リネン類はこまめに取り換えるようにしましょう。
掃除機をこまめにかける
カビが生える大きな要因に「ホコリ」があります。
ベッド周りではホコリをなくすことは不可能ですが、減らすことは可能ですよね。
髪の毛やフケなどが落ちやすく、温かくなりやすい枕元を中心に、定期的に掃除機がけをするのがおすすめです。
案外、マットレス内部の湿気った空気もいっしょに吸い込んでくれるかもしれませんよ。
脚付きマットレスの選び方と比較すべきポイント
メリットやデメリットも分かり、カビ対策も分かったところで、どのような脚付きマットレスがいいかという問題が出てきます。
そこまで種類が多いわけじゃないので、次の5つを比べていくのがおすすめです。
- マットの種類
- 脚の長さ
- 分割式か一体型か
- サイズ感
- 品質
1.マットの種類
ポケットコイル・ボンネルコイルが一般的ですね。
モデルによっては他にもマットレスが選べる可能性もあります。
ポケットコイル | ボンネルコイル | |
硬さ | 柔らかめ | 硬め |
通気性 | あまり良くない | まずまずいい |
耐久性 | あまり高くない | まずまず高い |
価格 | 高め | 安め |
詳細は別記事に書いてありますので、そちらを参考にしてください。
2.脚の長さ
標準に付属されている長さと、別売りの長さが分かるといいですね。
「脚の長さ=マットレス下空間の高さ」なので、あらかじめ収納ケースを置こうと考えている場合は、そこでしっかり入るかを確認できますね。
3.分割式か一体型か
分割式は搬入しやすいものの、境目が気になる可能性も。
敷きパッドなどで対応すれば大丈夫そうですね。
逆に一体型は搬入に注意。
梱包サイズをしっかり確認し、ちゃんと部屋まで入るかを考えておく必要がありそうです。
4.サイズ感
大柄・小柄にもよりますし、家族で寝る・一人で寝る・夫婦で寝るといった人数にも大きく左右されます。
脚付きマットレスでは、一般的なベッドと同じく
- シングル
- セミダブル
- ダブル
という3サイズが基本。
さらに
- セミシングル(シングルより小さい)
- クイーン(ダブルより大きい)
- キング(クイーンより大きい)
といったサイズも。
また、少し特殊なサイズとしては
- ショート丈(一般サイズより15cmほど短い)
- 二台連結タイプ(金具やマジックテープでつなげることができる)
というものもあります。
↑ ショート丈は身長が低めの女性や子供に使いやすく、ドアなどをかわすこともできます。
↑ 連結タイプはファミリーに使いやすく、夫婦で連結してもいいですね。もちろん分割することもできます。
5.寝心地・品質
メリット・デメリットでも書きましが、マットレスのローテーションができないタイプは寿命が短くなりやすい傾向にあります。
安価なタイプを5年くらいで買い換えるのか、少し高価なタイプを10年くらい使いたいのか、その辺を考えておくことも脚付きマットレスでは重要。
長く使いたいという場合は、日本製やマットレスと台が分かれているタイプを選びたいところです。
やや価格は上がってしまうものの、長く使うことができれば元を取れますし、安心感も違いますよね。
まとめ
脚付きマットレスは変わった構造なので、一般的なベッド&マットレスとは違った利点と欠点があります。
ただ、どんなものにも良いところと悪いところがあるので、大事なのはそれを理解したうえで使うということ。
知っていれば対応もできるので、弱点が弱点ではなくなりますよね。
シンプルでコンパクトな脚付きマットレス。
デメリットもありますが、価格も含め、総合的には魅力いっぱいのベッドではないでしょうか。