と、悩んではいないでしょうか。
寝る空間だけに、とってもイヤな音ですよね。
買い替えるのも1つの手ですが、案外ちょっとした改善で直るかもしれません。
そこでここでは、パイプベッドのきしみ音を直す方法を紹介しようと思います。
きしみ音が出る原因と可能性
パイプベッドのきしみ音は、金属同士が「こすれる音」です。
体重がかかり、寝返りなどで揺れた時に、どこかの部材同士がこすれているというわけですね。
対策をするには、まずは「何でこすれているのか」を見つけることが重要。
きしみ音は、次の4つの原因の可能性が高いです。
- ネジが緩んでいる(可能性:40%)
- 劣化によって隙間ができている(可能性:30%)
- フレームがゆがんでいる(可能性:20%)
- マットレスのきしみかも(可能性:10%)
個人的には、ネジが緩んでいるパターンが最も多いと思います。
上から順番に原因を探っていくと、少しでも早く分かるはずですよ。
ちなみに大手「ニトリ」のQ&Aコーナーに、ベッドのきしみについての質問があったので参考まで。
ベッドの軋み音が気になります。解消方法はありますか?
1.ネジが緩んでいる
緩んでいるかどうかは見て分からないので(見て分かるレベルだと、相当緩んでますね…)、まずは何も考えず、全てのネジを締め直してみることがポイント。
ネジが緩んでいると隙間ができやすいので、当然きしみ音が出やすくなります。
締め直しをするだけで、きしみ音が出なくなることも珍しくありません。
できれば男の人の力で締めるか、もしくは電動ドライバーを使うとよりしっかりネジを締めることができます。
2.隙間ができていそうな部分を探す
ネジを締め直しても改善されない場合は、どこかに「こすれる部分」がある可能性が高くなります。
特に要チェックなのが
- ネジでつながっている部材
- メッシュ状の床板
の2点。
ネジで留まってても隙間はできる
部材同士をネジで留めても「寸分の狂いもなくピッタリ隙間なく完璧に」くっつくわけじゃありませんよね。
価格の差が出やすい部分でもあります。
特に体重を支える部分は、隙間ができやすくなります。
わずかでも隙間があれば、きしみ音が出てしまいます。
むしろわずかな隙間だからこそ、こすれるとも言えますよね。
メッシュ床板は1本ずつチェックする
メッシュ床板は、1本1本の素材が溶接で留まっているものが多いですが、必ずしもすべての接点で留まっているとは限りません。
ここも価格差が出そうです。
特に補強材との接点がこすれると、きしみ音が出やすくなります。
この辺りを中心に、メッシュ同士もこすれやすくなっていないか確認してみましょう。
3.フレームがゆがんでいると隙間ができやすい
フレーム全体が若干ねじれて「ゆがんでいる」可能性も、否定できません。
歪んでいるとあらゆる部分に隙間ができやすくなります。
また、フローリングが必ずしも「真っ平ら」とは限らず、数ミリの高さ違いにより「体重がかかるとゆがむ」ということも。
その場合は、わずかなガタつきがないかをチェックすれば見つかります。
4.マットレス内部の音の可能性も…
フレームだと思ったら、意外とマットレスのきしみだったということもあるかもしれません。
ポケットコイルは金属同士が触れにくい構造なので、きしみは少ないです。
逆に、ポケットコイルできしみ音がする場合は、もしかしたら寿命も近いのかもしれません。
ボンネルコイル系は、劣化とともにスプリングがこすれやすくなる可能性が高まります。
特にマットレスの端のほうはこすれやすく、こちらも自力で改善するのは難しいと言えます。
パイプベッドのきしみを改善する5つのポイント
では実際に、このようなパイプベッドのきしみをなくす対策方法を紹介します。
原因が分かったら、それに対処することできしみが軽減されますね。
1.ネジの締め直しが基本
人間の全体重を、毎日のように長い時間支えているわけなので、どれだけきつく締めてもネジが緩んでくる可能性はあります。
増し締めをするときは、せっかくの機会なのでフレームがゆがまないように行ってみるのがおすすめ。
- 全てのネジを9割くらい締める
- 軽く各所に体重をかけてゆがみをとる
- 全てのネジを10割まできつく締める
このような順番で増し締めすることで、締め直しとゆがみ対策になります。
2.ゴムワッシャーを挟む
ネジを締めてもきしむ場合は、ネジが摩耗している可能性があります。
締めても隙間ができやすい状況なので、隙間を埋めるためにゴムやプラスチック系の柔らかいワッシャーを挟みます。
目的は、弾力性のない金属同士の間にクッションを入れること。
「ワッシャー」「パッキン」「スペーサー」といった類のものをネジに入れて締めるようにすると、こすれる可能性が減り、合わせてきしみ音も解消されます。
3.メッシュ床板にはフェルトが使いやすい
- メッシュ同士がこすれている
- 土台と床板の接地面がこすれている
という場合は、フェルトが活躍してくれます。
フローリングのキズ防止のテープが付いたやつなんかですね。
こすれる部分にフェルトを貼ることで、フェルトがクッションになり、金属同士がこすれません。
メッシュの溶接が外れている場合や、フレームのゆがみによって床板を乗せる部分に隙間ができている場合なんかに、効果てきめんです。
メッシュの上にすのこを敷くのも、大胆ですが効果的。
上からの荷重が直にメッシュに伝わらないため、こすれにくくなります。
ただ、正攻法の対策とは言えなさそうですね。
4.潤滑油でこすれても音が出ないようにする
どうしても隙間にクッションを挟むことができない場合は、発想を変えて「こすれても音が出ないようにする」という対策をしましょう。
こすれることには変わりないので、効果は低く、また持続性も弱いかもしれません。
この場合は、単純に「滑る」ようにすればOKです。
摩擦がなくなれば音も出なくなりますよね。
これなら隙間にも対応できるので、特にネジ付近では威力を発揮しますよ。
5.脚に滑り止めシートを敷く
フローリングやフレーム自体のゆがみにより、床との接点できしみ音がすることもあります。
そういう場合は、フレームの脚の下に滑り止めシートを敷きます。
クッションの役目を果たしてくれるので、ギシギシやガタガタといった音を軽減することができます。
もしゆがみによって「ガタつき」があるなら、シートを二重・三重にして高さを調整することも可能。
きしみ音も減り、安定したベッドになります。
カーペットやラグなどを敷いても改善できそうですね。
【最後の手段は「全部盛り」!】
いろいろ試してもきしみが改善されない場合は、一つの単純な理由だけじゃなく、いくつか絡み合っている可能性が十分あります。
そういう場合は、できることを全てやってみましょう。
くらいの意気込みで。
フェルトも、薄いものなら全ての隙間に挟めることもできます。
基本的には安く済むもので対策できるよう紹介したので、全部やっても大きな出費にはならないはずです。
まとめ
パイプベッドは、素材的にきしみやすいのは間違いありません。
それでも「軽量」「安価」「通気性がいい」などのメリットもあり、パイプベッド自体が「悪」というわけじゃないのも事実。
現に木製ベッドも、同じような原因できしみが発生します。
人の全体重を長時間支えているのである程度は仕方ないと考え、都度対応しながら付き合っていくのがいいのではないでしょうか。
ちなみにマットレスのきしみ音は、解消できないと考えたほうが無難です。
開けて中身をいじることは、基本的にはやるべきではないでしょう。
向きを変えるなどして対応するしかありませんね。
- きしみが出たらまずはネジの増し締め
- ネジにはゴムワッシャーでクッション性を出す
- メッシュ床板にはフェルトを挟む
- 隙間には潤滑油で「滑らせる」
- 床との接点にはすべり止めシート
- 改善されない場合は「全部盛り」
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